海外駐在で「自分だけが苦しい」と感じるとき|誰にも相談できない駐在員が抱え込まないために
海外駐在が始まると、多くの人は新しい仕事や生活に期待を抱きます。
「海外で経験を積める」
「仕事の幅を広げられる」
「日本ではできない経験ができる」
そんな前向きな気持ちで赴任する人も多いでしょう。
ところが、実際に海外で生活してみると、思っていた以上に大変なことがあります。
仕事では現地スタッフとのコミュニケーションに気を遣い、生活では言葉や文化の違いに戸惑う。
日本にいる家族や友人には、簡単には状況を説明できない。
そして、ある時ふと、
「どうして自分だけこんなに苦しいのだろう」
と思うことがあります。
周囲の駐在員は楽しそうに見える。
現地スタッフは問題なく仕事をしているように見える。
家族にも心配をかけたくない。
会社にも「つらい」と言いにくい。
その結果、一人で抱え込んでしまうことがあります。
しかし、「自分だけが苦しい」と感じることは、決して珍しいことではありません。
海外という大きな環境変化の中で、心身に負担がかかるのは自然なことです。
大切なのは、苦しさを「自分の弱さ」と考えるのではなく、海外生活の中で何が自分に負担を与えているのかを整理することです。
この記事では、海外駐在員が「自分だけが苦しい」と感じる理由、抱え込んでしまう背景、注意したいサイン、そして一人で抱え込まないための方法について解説します。
なぜ海外駐在では「自分だけが苦しい」と感じやすいのか
海外駐在では、日本で働いていた時には当たり前だった環境が大きく変化します。
言葉。
文化。
仕事の進め方。
人間関係。
生活環境。
そして、相談できる相手との距離も変わります。
日本であれば、仕事の悩みを同僚に話したり、家族や友人に電話したりすることができます。
しかし海外では、気軽に相談できる人が近くにいない場合があります。
そのため、問題そのものだけでなく、
「この問題を誰に話せばいいのか分からない」
ということがストレスになります。
さらに、駐在員は周囲から「海外で働くエリート」「会社から選ばれた人」と見られることもあります。
その期待が、
「弱音を吐いてはいけない」
「自分が何とかしなければならない」
という気持ちにつながることがあります。
「海外駐在だから恵まれている」と思われる苦しさ
海外駐在について周囲から、
「海外に住めて羨ましい」
「いい経験をしているね」
「会社から期待されているんだね」
と言われることがあります。
もちろん、海外赴任には多くのメリットがあります。
しかし、海外で働くことと、海外で楽しく暮らせることは同じではありません。
仕事上の責任が増えることもあります。
現地スタッフとの関係に悩むこともあります。
日本本社と現地法人の間で板挟みになることもあります。
さらに、治安、医療、生活習慣、言葉など、日本とは異なる環境に適応しなければなりません。
それにもかかわらず、
「海外に行けて羨ましい」
と言われると、
「こんなことでつらいと思う自分がおかしいのではないか」
と感じてしまうことがあります。
これは、いわば**「恵まれているはず」という周囲のイメージと、自分自身の実感とのギャップ**です。
このギャップが、孤独感を強めることがあります。
駐在員が「つらい」と言いにくい理由
会社から期待されていると感じる
海外赴任は、本人にとって大きなキャリア機会であると同時に、会社からの期待を感じる場面でもあります。
そのため、
「自分が弱音を吐いたら期待を裏切るのではないか」
「海外赴任に向いていないと思われるのではないか」
と考えることがあります。
特に責任のある立場ほど、周囲に弱さを見せにくくなります。
日本にいる家族に心配をかけたくない
家族に電話をしても、
「仕事はどう?」
「海外生活には慣れた?」
と聞かれ、
「大丈夫だよ」
と答えてしまう。
本当はつらくても、
「家族を不安にさせたくない」
という気持ちから、本音を話せないことがあります。
同僚にも相談しにくい
同じ海外拠点にいる同僚に相談することにも抵抗を感じる場合があります。
人間関係や仕事上の評価が気になるからです。
「こんなことで悩んでいると思われたくない」
「弱い人だと思われたくない」
という気持ちが、相談を遠ざけることがあります。
実は「頑張っている人」ほど苦しくなることがある
海外生活で苦しくなるのは、能力が低い人だけではありません。
むしろ、
・責任感が強い
・周囲に気を遣う
・仕事を最後までやり切ろうとする
・問題が起きても自分で解決しようとする
・周囲に迷惑をかけたくない
という人ほど、抱え込むことがあります。
なぜなら、
「自分が何とかしなければ」
という考え方が強いからです。
最初はそれが仕事を進める力になります。
しかし、長期間続くと心身の負担が積み重なることがあります。
「自分だけが苦しい」と感じたときに確認したいこと
まず、
「自分だけなのか?」
と考える必要はありません。
それよりも、
「今の自分に、どのような負担がかかっているのか?」
を考えてみてください。
例えば、
仕事そのものが大変なのか。
上司との関係なのか。
現地スタッフとの関係なのか。
日本本社との調整なのか。
家族との関係なのか。
言葉や文化への適応なのか。
生活環境なのか。
将来への不安なのか。
一つの原因ではなく、複数の負担が重なっていることもあります。
問題を一つずつ言葉にするだけでも、
「何となくつらい」
という状態から、
「自分はここに負担を感じている」
という状態へ変わっていきます。
心に余裕がなくなっているときのサイン
「まだ大丈夫」と思っていても、少しずつ変化が現れることがあります。
例えば、
・以前よりイライラする
・仕事に集中しにくい
・眠っても疲れが取れない
・休日も仕事のことを考えてしまう
・趣味を楽しめなくなった
・人と話すことが面倒になった
・家族との会話が減った
・日本へ帰りたいという気持ちが強くなった
・何をしても楽しいと感じられない
といった変化です。
こうした状態が続く場合は、
「まだ働けているから大丈夫」
と判断せず、自分の状態を見直すことが大切です。
必要に応じて、医療機関や専門家への相談も検討してください。
「相談すること」は駐在員としての失敗ではない
海外駐在員の中には、
「相談する=自分では問題を解決できない」
と考える人がいます。
しかし、相談することは弱さではありません。
むしろ、自分の状態を把握し、必要な支援につながるための行動です。
例えば、
「最近、少し疲れている」
「仕事のことが頭から離れない」
「家族に話すほどではないけれど、誰かに聞いてほしい」
という段階で相談しても構いません。
問題が深刻になってから相談する必要はありません。
早い段階で気持ちを言葉にすること自体が、セルフケアの一つです。
誰に相談すればいいのか
相談相手は一人である必要はありません。
仕事の具体的な問題であれば、上司や人事担当者に相談することが適切な場合があります。
身体や心の不調が強い場合は、医療機関に相談することが必要です。
一方、
「何が問題なのか自分でも整理できない」
「会社には話しにくい」
「家族には心配をかけたくない」
という場合には、会社とは利害関係のない第三者に話してみる方法もあります。
大切なのは、
自分の状態に合った相談先を選ぶこと
です。
海外駐在員には「安心して話せる第三者」が必要なことがある
海外生活では、相談相手がいても本音を話せないことがあります。
上司には評価が気になる。
同僚には弱みを見せたくない。
家族には心配をかけたくない。
日本の友人には海外生活の大変さが伝わりにくい。
そんな時に、第三者へ話すことには意味があります。
相談の目的は、必ずしも「答えを出してもらうこと」ではありません。
自分が何に困っているのか。
何を大切にしたいのか。
今後どうしたいのか。
それを一緒に整理することにも価値があります。
Vida felizは、海外で働く駐在員が一人で抱え込まず、自分らしく働き続けられるようサポートします。
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