海外赴任者が5人でも人事は大変?|少人数だからこそ見落とせない海外赴任者支援
「海外赴任者は5人しかいないから、それほど人事の負担にはならない」
そう考えている企業は少なくありません。
確かに、海外赴任者が数百人いる大企業と比べれば、対象者の人数そのものは多くありません。
しかし、海外赴任者が少人数だからといって、人事の業務負担や対応の難しさまで小さくなるとは限りません。
むしろ、海外赴任者が数人程度の企業では、担当者が他の人事業務と兼任していることも多く、海外赴任者支援に十分な時間を割けないケースがあります。
さらに、海外赴任では、
「現地で何か問題が起きたらどうするか」
「本人がメンタル不調になったらどうするか」
「帯同家族が海外生活に適応できなかったらどうするか」
「帰任後に職場へうまく戻れなかったらどうするか」
といった問題まで考える必要があります。
つまり、海外赴任者の人数と、人事が担うべき支援の複雑さは、必ずしも比例しません。
この記事では、海外赴任者が5人程度の企業でも人事担当者が抱えやすい負担や課題、そして少人数だからこそ検討したい外部支援について解説します。
海外赴任者が少ない企業ほど人事の負担が見えにくい
海外赴任者が多い企業では、海外人事やグローバル人事などの専門部署が設けられていることがあります。
一方、海外赴任者が数人から数十人程度の企業では、総務、人事、労務などの担当者が海外赴任関連業務を兼任していることも珍しくありません。
そのため、
「海外赴任者は少ないから大丈夫」
と考えているうちに、担当者に業務が集中することがあります。
海外赴任に関する仕事は、単に赴任辞令を出して終わりではありません。
赴任前の準備、現地での生活、家族の問題、健康管理、帰任後のフォローまで、長期間にわたって対応する必要があります。
しかも、問題が起きなければ人事から見えにくい領域です。
この「問題が起きるまで見えにくい」という特徴が、海外赴任者支援を難しくしています。
「5人だから大丈夫」と言い切れない理由
例えば、海外赴任者が5人いたとします。
5人それぞれが異なる国で働いていれば、5つの異なる生活環境があります。
赴任先の文化も違えば、仕事上の役割も異なります。
さらに家族が帯同していれば、配偶者や子どもの生活環境まで考える必要があります。
つまり、人事から見ると「5人」という人数でも、実際にはそれぞれ異なる事情を抱えた社員を支援することになります。
ある人は仕事上のストレスを抱えているかもしれません。
別の人は、家族の海外生活への適応に悩んでいるかもしれません。
また別の人は、現地では順調に見えていても、帰任後のキャリアに不安を感じているかもしれません。
人数が少ないからこそ、一人ひとりの事情が大きな意味を持ちます。
人事が把握しにくいのが「メンタル面」の問題
海外赴任者支援の中でも、特に人事が把握しにくいのがメンタル面の問題です。
例えば本人が、
「少し疲れているだけです」
「仕事は問題ありません」
「家族も大丈夫です」
と話していれば、人事側からは問題がないように見えます。
しかし、実際には、
「眠れない」
「仕事に集中できない」
「現地スタッフとの関係がうまくいかない」
「家族との関係が悪化している」
といった問題を抱えていることがあります。
海外では、日本にいるとき以上に相談先が限られることがあります。
また、駐在員本人が、
「会社に知られたくない」
「評価に影響するかもしれない」
「弱いと思われたくない」
と考え、相談を控えることもあります。
その結果、人事が問題を把握したときには、すでに本人がかなり疲弊しているということも考えられます。
帯同家族の問題も人事の負担になる
海外赴任者本人だけを見ていると、見落としやすいのが帯同家族です。
配偶者や子どもも、日本とは異なる生活環境に適応しなければなりません。
言葉の問題。
現地の学校や教育環境。
病院や医療機関への不安。
友人関係。
生活習慣の違い。
日本に残してきた家族や友人との距離。
こうした問題が積み重なることで、帯同家族がストレスを抱えることがあります。
そして、家族の状態は赴任者本人にも影響します。
「家族が心配で仕事に集中できない」
「配偶者との関係が悪くなった」
「子どものことで常に気を取られている」
という状態になれば、仕事のパフォーマンスにも影響する可能性があります。
つまり、海外赴任者を支援するということは、本人だけを見ることではありません。
家族も含めて海外生活を支える視点が重要になります。
人事担当者が「相談相手」になりすぎる問題
海外赴任者が少ない企業では、社員との距離が近いことがあります。
これは大きなメリットです。
一方で、担当者が海外赴任者の相談を何でも引き受ける状態になると、人事側の負担が大きくなります。
例えば、
「最近仕事がつらい」
「家族との関係がうまくいかない」
「帰国後のキャリアが心配」
といった相談を受けたとき、人事担当者がすべて対応しなければならないのでしょうか。
必ずしもそうではありません。
人事には、人事だからこそできる支援があります。
一方で、心理面の相談については、専門家につなぐことが適切な場合もあります。
人事担当者自身がカウンセラーになる必要はありません。
重要なのは、
「人事がすべて解決する」のではなく、「適切な支援につなぐ仕組みをつくる」こと
です。
海外赴任者が少ない企業ほど「外部支援」が選択肢になる
ここで重要なのが、外部サポートの活用です。
「人数が少ないのに外部サービスを利用する必要があるのか」
と考える企業もあるでしょう。
しかし、外部支援の価値は、対象者の人数だけで判断するものではありません。
むしろ少人数の企業では、専任の海外人事担当者を置くほどではない一方で、問題が起きたときに社内だけでは対応しきれないというケースがあります。
そこで、
「必要なときに専門家へ相談できる」
という仕組みをあらかじめ用意しておくことが意味を持ちます。
特に心理面の相談では、社内の人事担当者ではなく、会社から一定の距離がある第三者だからこそ話しやすいことがあります。
外部サポートを導入すると人事は何が楽になるのか
外部支援を導入することで、人事の仕事がすべてなくなるわけではありません。
むしろ、人事と外部専門家の役割を分けることがポイントです。
人事は、
「会社として何を支援するのか」
「どのような制度を用意するのか」
「必要な場合にどこへつなぐのか」
を管理します。
一方、外部の専門家は、
「本人が安心して話せる場所」
「人事には話しにくい悩みを整理する場所」
として機能します。
この役割分担によって、人事担当者が一人で社員の心理的な問題を抱え込むことを避けやすくなります。
また、問題が深刻化してから対応するのではなく、本人が「少し気になる」と感じた段階で相談できる環境をつくることにもつながります。
「何人から必要か」ではなく「何が起きたら困るか」で考える
海外赴任者支援を考えるとき、
「何人以上なら制度が必要なのか」
という人数基準だけで判断するのは難しいでしょう。
それよりも、
「海外赴任者に問題が起きたとき、社内で対応できるか」
と考えることが重要です。
例えば、
・駐在員がメンタル不調になった場合
・帯同家族が海外生活に適応できなくなった場合
・駐在員が人事に相談できない悩みを抱えた場合
・現地上司と本人の関係が悪化した場合
・帰任後の職場適応に問題が生じた場合
こうしたケースについて、
「誰が対応するのか」
「どこにつなぐのか」
が決まっているでしょうか。
もし明確になっていないのであれば、人数に関係なく、一度支援体制を見直す価値があります。
海外赴任者支援は「問題が起きてから」では遅い
海外赴任者のメンタルヘルス支援で重要なのは、問題が深刻になってから対応することだけではありません。
むしろ、
「最近少し疲れている」
「誰かに話を聞いてほしい」
「このまま駐在を続けてよいのか迷っている」
という段階で相談できる環境をつくることが重要です。
早い段階で話すことができれば、自分の状態を整理したり、問題を客観的に捉えたりすることができます。
結果として、人事が大きな問題として対応する前に、本人自身が状況を整理できる場合もあります。
海外赴任者支援は、問題発生後の「対応」だけではなく、問題を大きくしないための「予防」という視点も重要です。
少人数の海外赴任者を「大切にする」ことが企業の強みにもなる
海外赴任者が5人しかいない。
これは、見方を変えれば、
一人ひとりに目を向けることができる規模
とも考えられます。
海外赴任者が少ない企業だからこそ、
「海外に行った社員は会社から離れてしまった」
ではなく、
「海外にいても会社が支えている」
と感じてもらえる仕組みをつくることができます。
海外赴任は、企業にとっても大きな人材投資です。
採用した社員を海外へ送り、現地で経験を積んでもらう。
その社員が安心して働き、海外経験を帰任後のキャリアにつなげられるようにする。
そのためには、仕事上の支援だけでなく、心理面や家族面も含めた支援が重要になります。
Vida felizが海外赴任者・帯同家族を支援します
Vida felizでは、海外赴任経験と心理支援の経験を活かし、企業の海外赴任者・帯同家族を対象としたメンタルサポートを提供しています。
「海外赴任者が5人しかいないから、外部サービスは必要ない」
と考える前に、
「もしその5人のうち一人が困ったとき、誰が支えるのか」
を考えてみてください。
人事担当者だけですべてを抱える必要はありません。
本人が安心して相談できる第三者を用意することも、海外赴任者を支える企業の選択肢です。
Vida felizでは、
・海外生活への不安
・仕事上のストレス
・現地スタッフとの人間関係
・日本本社との関係
・帯同家族の悩み
・夫婦関係の変化
・帰任後の職場適応
・キャリアへの不安
など、海外赴任に伴うさまざまな悩みについて相談できる環境を提供しています。
海外赴任者の人数が少ないからこそ、制度を大きくする必要はありません。
必要なときに、必要な人が相談できる。
そのような仕組みを準備しておくことが、人事担当者の負担軽減と海外赴任者の安心につながります。
「自社の場合、外部支援が必要なのか?」という段階でもご相談ください
海外赴任者が数人程度の企業でも、
「人事だけでは対応しきれないかもしれない」
と感じる場面はあります。
まずは現在の支援体制を整理するところから始めてみませんか。
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